父のことです。

父のことです。

5月11日に倒れて救急車で搬送され

翌日手術して

そのまま21日間、3週間の入院でした。

病院に搬送されていくときは

「もしかして、もうお別れの時なのかも」

と思ったほどの状態でした。

内臓を検査した医師は

なんでこんな状態になるまで放っておいたのか、、、

もうちょっと早くこれなかったのか、、、

という感じでした。

「だってホントに病院嫌いなんですよォ・・・」

と、つぶやく。心の中で。

直ちに酸素マスク装着、複数の点滴。

一気に病人のようになりました。

 

長年、肺の状態も悪くせきが頻繁に出ていてそれが日常化していました。

せきと一緒に出る痰を自力で出せないと呼吸が出来なくなるということで

全身麻酔は使えない。

心臓にも欠陥があるのか脈は異常に高い。

腸の閉塞をすぐにでも取り除きたいけど

手術することに大きなリスクがあるということでした。

結果

長い手術は無事に済みました。

先生は

「全身状態に気を使いながらの冷や冷やした手術でした」

と。

私は

「おかげさまで命拾いできました」

と、お礼を言いました。

 

入院中の父は

せん妄の症状があって気をもみましたが

1週間ほどでそれも落ち着いてきました。

その後は

行くたびにまともな会話のできるいつもの父に戻っていった感じ。

ただ

ずーーーっと寝ていたし

入院中の2週間ほど、食事も水分も点滴での栄養摂取で、

さらにさらに

痩せていきました。

入れ歯も入っていないから頬がこけて骸骨みたい、

太ももは骨がつかめるくらいに浮き出ていました。

筋肉が減って

立ち上がれないどころか

ベットから自力で上体を起こすことも出来ない状態でした。

 

実は

私の学ぶAヨガの山本先生が4月に参加したオーストラリアでの研修で、こんなことを私たちにシェアしてくれていました。

 

皆様の周りにも多くの高齢者の方がいると思いますが、入院が筋骨格系に及ぼす影響の一つ。
オーストリアの在宅入院関連の学会に参加された医師のコメントをシェアします。
「入院関連機能障害(HAD)はすでに広く知られている。高齢者は10日間の入院で7年分の老化に相当する骨格筋の喪失があるとされる。入院の原因疾患や治療に伴う強い炎症などに加え、誤嚥を防ぐための食事制限、転倒を防ぐための動作制限、そして環境変化が加わることによる譫妄とそれに対する身体の物理的・化学的抑制・・・退院できたとしても要介護度や摂食機能が悪化しているケースは少なくない。脆弱な高齢者にとって、入院はその治療介入のみならず治療環境にも侵襲性がある」
10日間の入院で7年分の骨格筋の喪失に値する、、、。
驚愕的な数値です。
入院を計画している人ほど、事前に運動をして底上げを提案する事だなと思ったのでした。
21日での入院の筋肉喪失はさらに・・・なのだと思います。
なのですが
父はなんと
退院したその日の午後
「歩いてくる、自分でリハビリする」
と行って外に出ていきました。
ちょっと押せば倒れそうな爪楊枝みたいな状態で。
立ち上がるのにはつかまるものが必要で、数分かかっているのに。
よぼよぼ歩きの母がついていきました
まったくあてにならないだろうけど。。。
5歩も歩いては止まって休憩、の繰り返しだったみたい。
1時間くらいして母が先に帰ってきました(役に立つことはなかったはず笑)
父はその40分以上あとに戻ってきました(放っておく私)
次の日も歩いてました。
車から遠目で見かけた私は
「うわ、この老人倒れそう、大丈夫かな」
と思ったら自分の父でした。
退院翌日の日曜はキュウリの支柱を椅子に座って直してました
2日後には芋ほり
私と弟が掘り残してた分を
私は翌日の調理実習(野菜炒め)に
父の収穫したジャガイモを持っていって希望者には追加してもらいました。
生徒に好評だった!
そして昨日は
小さな小さな父のように細いラッキョウを収穫していた。
歩きたい!で動いてる
収穫したい!で動けてる
その意志に
日々感服しています。