幸せな贈与がある

少し前に

この本を読みました

【帝国の構造】 柄谷行人著

この本は

中々読み進めるのが困難で

何度も繰り返し読んで

「ああ、そういうことかな」

と、なんとなくわかる

読むの疲れる、けどうっすら納得できる。

 

ここ本に

過去にあった国家以前の氏族社会や農村共同体から

現在の国家にまでわたる

どんな社会構成体も4つの交換様式からなっている

とあります

 

その4つの交換とは

①贈与とそれへのお返し

貨幣の存在しない社会で互いに持ちつ持たれつ、守り守られて共同体という枠を維持して共存してきたときの交換様式。身近でいうと町内会とかはこの範疇かと思います

②支配(略取)と保護(再分配)

被支配者が支配者に服従することによって保護を得るという交換。私たち国民(被支配者)は税金を払うことによって国家(支配者)から守られている、これも交換

③商品交換(貨幣と商品)

もっとも一般的に交換と考えられる、お金を払ってそれと等価の商品を得るという交換。経済活動という交換。

④宗教的、道徳的交換作用

①の交換を高次元で回復することになるような交換が成り立つ、ということ。宗教というかたちをもとるし、私たちの無意識(まだ意識されないもの)がなんらかの機会に未来に意識されるものとなって現れる、その際にとらえられる交換作用。

この④がイマイチわかるようなわからないような・・・

道徳も交換作用からくる

すると、罪とか恩という感情も交換という意識から生まれる、と言えて

たとえば

間違ったことを言ってしまった、と、お金を借りた、というのは根本では同じ負債を負ったと言えます

う~ん、確かに、そうか、な。

ここまで

この本に書かれていたことを私の主観でまとめたのですが

今日私が紹介したかったこの本

この本は

交換社会の中で私たちが心地よく生きていくヒントを与えてくれています

 

先の本が言うように

世の中をよくよく観察すると交換に溢れている!

貨幣の交換や

働く、ということも労働をお金に換える資本主義の中での交換ですし

高額な買い物=無駄使い?価値にお金を払うという考え方 | コラム | au ...

 

会話も交換、読書は、読むという行為によって知識を得るという交換、

同様に掃除する、食事の支度もそうですし、

自分の体を健やかに保つということもそれは日常の交換作用を滞りなく行うためともいえると思うのです。

そして

近内さんはこの本で

その交換には時として自分が沢山受け取ってしまった!!行為以上にいただいてしまった

と思う時があって、その

あり余り感がその人をメッセンジャー=贈る人にする というのです

これが贈与の始まりになる

キレイな景色を見たら写真を撮って誰かとシェアしたい

「なるほどおおお!」という情報は誰かに教えたい

これは贈与です、喜びですね。

それから

これも大切なことだと思うのですが

私たちは

贈ることによって受け取っている、

贈ることによって贈り返されている(返礼されている)

ということなんです

プレゼント交換】2000円以内で選ぶ!女子会やクリスマス会のおすすめ ...

つまり

贈る人にとって、贈ることが出来る存在があること

それ自体が貴重

だってその存在は

自分がギフトをするチャンスを与えてくれるだけでなく

ギフトを送ることによって自分へ贈り物を返してくれる存在だから。

もはや

どっちが贈り手でどちらが受け手なのか境が無くなるのです

私たちは

互いに受け取りあっている

これは触感のティータイムサロンでも話しましたが

相手に触れてゆっくりなでると

なでた自分の方が不安が減る

つまり

相手にに触れながら

相手に触れ返されている

自分が受け手のようにもなる

これと同様の感覚かと思います

撫でる・舐める・なでる・なめる | ヒヨリどんの猫日和II

 

贈与は交換を超えていくもの

交換は交換のままでは息苦しくなってくる

行為に対してそれと同等の価値しか見いだせないとしたら

「やりがい」や「喜び」って感じずらい

料理を作ることで思わぬ発見や反対に失敗があったり

交換と思われる行為の中には贈与に値するものがホントは沢山内在する

それは

予期しないところで、偶然やってくる

私たちに与えられた使命を果たす事(これって根本的には交換に結びつくもの)

その中で

贈与を受けたな、と思う瞬間がある

宇宙からのギフトを受け取るコツ | リズ山崎の引き寄せ体質の ...

 

その想像力こそが

その先の幸せな贈与を生む

 

これは先の難解な本の④の交換様式に入るものだと思います

って

これは私の私見なのですが。

①~③のどの交換様式にも属さない

交換だらけの世の中で私たちの心を豊かにするような贈与感をもたらすもの

この社会にいながらこの社会の大まかな仕組みに惑わされすにいることが出来る

そんな贈与感

それは今はまだ無意識内にある

でも

何かのきっかけで未来にやってくる

それは

そんな贈与感が在ると思えたところから

顕わになり始めるんだと思う

そして

それは

無尽蔵にあるものなんだと思う