北アルプスの穂高⇒槍ヶ岳の縦走から帰宅して2日経ちます。
なのに
2日とも夜、熟睡できずにいます。
実は北穂高小屋でもほとんど眠れませんでした。
あんなに快適なスペースだったのに。
体の疲労感はないけど、神経がまだ高ぶっている感じです。
今回の縦走路はあまり一般的ではないコースで、しかも危険度の高い場所を多く含んでいたので、数日前から緊張がありました。
体力勝負のコースはこなせても、岩場の難路は何があるかわからない。
なので準備にも気を使いました。
荷物の軽量化に努めながらも、怪我の場合の応急処置品を一連そろえたり、命綱であるスマホ(ルートを確認するために)の電源確保と地図のプリントアウト、山岳保険にも入りました。
初日の最大の難所となったジャンダルムでは二足歩行できないところが多いので
体位を様々に変えて登ります。
一歩進むたびにどの岩の隙間に指を差し込むか、足場をどこにするかを問われ続けます。
私は何とか無事登頂して戻ることができたけど
でも
怪我をされて動けなくなっている方が救助されるのを目の当たりにしました。
危険個所に行くのは自己責任なので
そんなことになるなら行かなければイイ
と、いうのは確かにそうなんですが
それでも行ってみたい、という人間もいます。
私もその一人(笑)
で
行くからには
「行けるだろう」「行けるはず」という気持ちも必要です。
ただ
決してそこに慢心や自惚れがあってはいけないけど(この長文ブログの最後にもそう書いてあります、謙虚であれ、と)
難所はここだけでなく
岩だらけの激下りや高度感あふれるところが過去最長に続きました。
こんな時
「行けるだろう」「行けるはず」「大丈夫、進める」
と思わせてくれる、その源は何なのか
気持ちの問題?
過去の経験?
それだけではない
圧倒的にそう確信させてくれるのは
“身体感覚”
なんです。
急な岩場を移動するときは
3点支持が大原則です
「三点支持」だけじゃない! 岩場・鎖場を安全に歩くコツ – 山と溪谷オンライン (yamakei-online.com)
岩に触れる手の二点、足の二点のうち三点は動かさずに常に一点だけを動かす、という動きです。
この時に
指が岩に触れる感触、足先を岩の角に差し込む感覚が常にありますが
その感覚でその岩が浮石であるかどうか、体重を(命を)預けていい岩なのかを瞬時に判断します
常に感じるこの感覚こそが大丈夫のもとなのです。
その瞬間もたらされる感覚という情報からでしか安心は担保できない。
だから
更新し続けなければなりません。
常に身の安全を手足に聞き続ける
今の命の安全は今の感覚に寄るのです、先取りはできない。
昨日のレッスンでもこのことをお伝えしました。
これって
ヨガの時間と同じなんです
だから辞められない、山も、ヨガも!(笑)
今日は高社へ登って来ました
山頂を進んだらどこに出るかな、と思って進んだら
行き止まり!?
今日はここがゴールとなりました~